出版コストが設備投資0円で削減できる方法
「出版不況」とも言われる昨今、多くの出版社にとって、返本問題は深刻な事態となっています。
多くの返本を抱えることにより、在庫保管や廃棄、断裁コストもかかってしまう…。
この記事では、そんな出版業界の現状を踏まえながら、課題を改善し、出版コストを削減するヒントをご紹介します。
出版業界の現状と課題

まず、出版業界の現状と課題を整理しておきましょう。
従来、出版物の販売手法は「一度に大量に出版本を印刷 → 返品条件付きの委託販売」が主流でした。
しかし、現状はこの手法ではコストばかりが増えてしまう結果となってしまっています。
それには、以下の3つの要因があります。
販売部数の低下

紙媒体の市場規模は年々低下しています。
出版科学研究所の発表している統計によると、紙出版市場は2014年に16,064億円だったのに対し、2019年では12,360億円と5年間で約3/4に減少する結果となっています。
ウェブでの情報収集が一般的になったことや、若年層の活字離れなどが主な要因と考えられますが、スマートデバイスが当たり前になったことで、近年は電子出版市場が以前より拡大する傾向にあります。
参考:2021年紙+電子出版市場は1兆6742億円で3年連続プラス成長 ~ 出版科学研究所調べ
膨大な新刊の出版数

販売部数が減少しているのに対し、新刊の出版数はそれほど減少していません。
総務省統計局によると、2016年の新刊点数は75,039冊に対し、令和元年(2019年)の新刊点数は71,903冊。やや減少傾向にあるとはいえ、1日あたりに換算すると約196冊も新刊が出版されている計算になります。
参考:総務省統計局ホームページ 書籍の出版点数より
高いままの返本率

出版科学研究所のデータによると、2019年の返品率(※金額ベース)は書籍が35.7%、雑誌は42.9%。ベストセラーなどを除いた通常の書籍では返品率が5割を超えるものも多いのです。
売れる見込みが少ない割合の方が圧倒的に多い新刊数に加え、返品条件付きの委託販売という慣行により、過剰生産に陥りやすい状態になっています。取次業者の努力だけでは返本率の改善が難しいのが現状です。
方法を見直せば、出版コストは削減できる
ただでさえ売れづらくなっている出版物を過剰生産していてはコストだけがかさんでいく結果になります。
少部数の出版物を、合理的なコストと短納期でいかに販売できるようにするかがポイントと言えます。
課題を解消する鍵は「プリント・オンデマンド」
解決の鍵となるのが、少部数の出版を実現する「プリント・オンデマンド」です。
少部数の生産にすることで、在庫保管や返品リスクを減らすことができます。
売上の底上げを図るため、近年、大手出版社では次々と「プリント・オンデマンド」が行える高品質のデジタル印刷設備の導入を進めています。
印刷方法を見直したほうが良い理由
大手出版社と同等の「プリント・オンデマンド」用の印刷設備が「導入コスト0円」で使えるなら、従来の課題を解消できるだけでなく、出版機会の拡大・経営環境の改善など可能性が大きく広がります。
出版物の印刷方法を見直すだけで、出版コスト改善に繋げられるのです。
過剰生産も損失リスクも改善できる
「プリント・オンデマンド」を活用することで、廃棄・在庫管理コストも、在庫不足時の売り切れリスクも回避することができます。
・倉庫管理費 ⇒不要な在庫を作らないから、コストを低減
・断裁費 ⇒総在庫数が減らせるから、不良在庫のコストが削減
・販売機会の損失 ⇒少部数の印刷対応で、損失を最小限に!
敢えて用紙・色数を絞ることで低コストに
以前より、印刷品質の面ではるかに劣ると捉えられてきたオンデマンド印刷機ですが、近年では、機械レベルの向上によりその差が埋まり、遜色ないレベルにまで進化しています。
デジタル印刷機は、従来のオフセット印刷に比べ、使える用紙や色数などの対応が制限されやすい面もありますが、対象の印刷機推奨の仕様を、あらかじめ理解して検討することが重要です。
並製本などの比較的シンプルな冊子に限定してサイズや用紙などの仕様を絞ったり、書店に配布する見本本・プルーフ本からの導入してみるのも有効でしょう。
将来的に、初版部数の最適化や在庫・返本の最小化を図れるなら、十分に検討する価値はあるといえます。
▼教材の採用見本本でコストを削減できた事例はこちら
https://www.well-corp.jp/factory/casestudy/casestudy38/
設備投資0円で活用できるブックオンデマンドプリント

株式会社ウイル・コーポレーションでは、アジア初導入した最新のデジタル印刷機と、完全に連動した専用製本加工ラインを完備し、100部〜3,000部程度の少部数生産に高速で対応します。
印刷設備の導入コストはもちろんかかりません。
書籍やテキスト・マニュアルなどの冊子はもちろん、重版や見本本印刷など豊富な実績がございます。
当社の印刷設備を、出版物の発行にぜひご活用ください。
▼ブックオンデマンドサービスへのお問い合わせはこちら
https://www.well-corp.jp/lp/bod/
▼小ロット冊子印刷についてはこちら
https://www.well-corp.jp/factory/all/seihin38/