オーバープリント
読み方
おーばーぷりんと
英語表記
Overprint(オーバープリント)
意味
オーバープリントとは、 あるカラーの上に異なるカラーを重ねて印刷することです。
カラーの印刷物を印刷する際、
「K(ブラック)」→「C(シアン)」→「M(マゼンタ)」→「Y(イエロー)」の順で
インキを重ねていきますが、 各色のインキが用紙に付着する際に用紙が若干伸縮します。
そのため各色の位置が合わない「見当ズレ」という現象が起こり、
紙の地の色が出てしまう場合があります。
これを防ぐ為に、ブラックデータにオーバープリント設定を行い、
ブラックの上に他の色を重ねて印刷します。
これを「スミノセ(ブラックオーバープリント)」といいます。
小さな文字や細かいオブジェクトは見当ズレが目立つため、
スミノセの設定をすることをおすすめします。
Adobe IllustratorやInDesignでデータを作成する際、
カラーに関する属性で「塗り(線)にオーバープリント」にチェックを入れることで、
オーバープリントにする機能があります。
この設定をオンにしている場合、予期しない箇所でオーバープリントが反映される場合があるなど、
トラブルの原因となりますので注意が必要です。
「スミノセ」処理を行う場合以外は、
オーバープリントのチェックを外した状態で、データを作成してください。
オーバープリントは意図的にした場合には問題はありませんが、
色が重なることでカラーが濁った感じになる場合があります。
また、柄や写真の上の墨ベタ(K100%)のオブジェクトにオーバープリントを設定すると、
柄や写真が透けて見えてます。
注意点
白いオブジェクトに対してオーバープリントを設定すると、白色が下地の色に重なり透明になることとなり、見えなくなります。新しいバージョンのIllustratorでは自動的に白へのオーバープリントは破棄されますが、古いバージョンでは設定が生かされてしまいます。
白にオーバープリントを設定しようとするとアラートが出ますが、
オーバープリントが設定された後に、色を白に変更した場合はアラートが出ませんのでご注意ください。
オーバープリントを使うときは要注意ですね。