無線綴じ
読み方
むせんとじ
意味
無線綴じは、冊子の表紙と本文を糊付けして綴じる製本方法の一種です。
本文を表紙でくるむ構造のため、「くるみ製本」とも呼ばれます
本文を束ねた背に糊を塗って、表紙を貼り付けて綴じるため、無線綴じ製本された冊子には、背表紙ができます。
製本の際は、糊を入りやすくするため、ミーリングといって背を2mm〜3mmほど削った状態にしてから糊を塗ります。

無線綴じの良い点は、以下の点が挙げられます。
・100ページを超えるページ数も綴じることができる
・丈夫な作りで保管性が高い
・本棚に置いても見つけやすい
数十ページから、ページ数の多い冊子まで対応できるため、文庫本や書籍、商品カタログ、名簿など幅広い冊子に使用されます。
表紙がソフトカバーとなる並製本の一種に分類されます。
注意点
8ページ〜20ページ程度の冊子の場合は、背表紙がほとんどできないため「中綴じ」や「平綴じ」が適しています。
また、同じように糊で綴じる製本方法に「アジロ綴じ」がありますが、無線綴じが、バラバラに切り離された各ページの背に糊を付けて綴じるのに対し、アジロ綴じの場合は、折丁でページがつながった状態の背に切込み(スリット)を入れてそこに糊を浸透させて綴じる違いがあります。